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エトセトラブックスの雑誌

エトセトラ VOL.8

エトセトラ VOL.8

特集:アイドル、労働、リップ
鈴木みのり・和田彩花 特集編集

定価

1300円+税

判型

A5判・並製

頁数

144ページ

表紙デザイン

福岡南央子

本文デザイン・組版

水上英子

発売

2022年11月30日

刷り

2刷

ISBN:978-4-909910-16-5

内容

「アイドル」を含めたいろいろな人たちが、心身ともに健やかでいられるには--
「アイドル」の表象、労働、消費について考える、
これまでなかったことにされてきた必要で切実で多様な声を集めた特集号

 

フェミニズムを身近なテーマから考えるマガジン「エトセトラ」8号目の特集は、「アイドル」。自身がアイドルの和田彩花、アイドル文化を含めた表象について執筆を重ねてきた鈴木みのりを特集の編集に迎え、労働、心身の健康、ボディイメージやライフスタイルの消費、SNSを巡る諸問題に向き合い、そしてアイドルから得られる希望や喜びとは何かを探る。1408もの声が集まった「アイドルの未来のためのアンケート」も!

特集外も、ジュディス・バトラーへのロングインタビュー、「オープンレター 女性差別的な文化を脱するために」原文掲載など、残しておきたい記録に満ちた一冊。

著者情報

特集編集

鈴木みのり・和田彩花

鈴木みのり(すずき・みのり)
1982年高知県生まれ。ジェンダーやセクシュアリティの視点、フェミニズム、クィア理論への関心から小説、映画、芸術などについて「i-D Japan」「キネマ旬報」「現代思想」「新潮」「すばる」などで執筆。2018 年、範宙遊泳『# 禁じられたた遊び』に出演。近刊に『「テレビは見ない」というけれど』(共著/青弓社)。『早稲田文学増刊号 「家族」』(筑摩書房)に短編小説を寄稿。

 

 

 

和田彩花(わだ・あやか)
1994年群馬県生まれ。アイドル。2009年アイドルグループ「スマイレージ」(後に「アンジュルム」に改名)の初期メンバーに選出。リーダーに就任。10年「夢見る15歳」でメジャーデビューを果たし、同年「第52回日本レコード大賞」最優秀新人賞を受賞。19年アンジュルム、およびHello! Projectを卒業し、アイドル活動を続ける傍ら、大学院でも学んだ美術にも強い関心を寄せる。特技は美術について話すこと。特に好きな画家は、エドゥアール・マネ。好きな作品は《菫の花束をつけたベルト・モリゾ》。特に好きな(得意な)美術の分野は、西洋近代絵画、現代美術、仏像。

目次

特集:アイドル、労働、リップ

 

特集のはじめに 鈴木みのり和田彩花

 

【エッセイ】
菅野つかさ「少女時代を通して出会った世界」
野中モモ「『街いちばんのナイス・キッドたち』によせて」
藤野可織「私はいかにしてアイドルの恋愛に一喜一憂するようになったか」
犬山紙子「ファンと消費」

 

【創作】
岩川ありさ「わたしはこぶしを握りしめる」

 

【論考】
ハン・トンヒョン「矛盾に満ちた『推される人』たちにかかる負荷が少しでも減ることをいつも願っている」
上岡磨奈「アイドルとあなたとは何も変わらない、同じ人間である」
田中東子「アイドルたちは何を開示しているのか?」

 

【写真】
藤岡亜弥「熱狂の広島、オバマがヒロシマに来た日」

 

【インタビュー】
竹内亜矢子「〈自分の身体と折り合いをつける〉ために試してみたいエクササイズとストレッチ」
寺嶋由芙「好きなことを好きでいるために、アイドルの問題を話していきたい」
内藤忍「働くすべての人の『労働』が、守られるために知りたいこと」

 

【アンケート】
わたしの“アイドル”
宇垣美里/エミリー/太田莉菜/温又柔/カナイフユキ/近藤銀河/佐久間裕美子/佐野亜裕美/柴崎友香/周司あきら/岨手由貴子/仲西森奈 /羽佐田瑶子/valknee/潘逸舟/丸山美佳/宮越里子/森栄喜/WAIFU

 

1408の声が集まった
「アイドルの未来のためのアンケート」

 

特集のおわりに 鈴木みのり・和田彩花

 

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【インタビュー】
ジュディス・バトラー「反ジェンダー、反多様性にフェミニズムは抵抗する」
(聞き手:清水晶子/ 翻訳:西山敦子(C.I.P. Books)/ 企画・写真:間部百合)

 

【アーカイブ】
「オープンレター 女性差別的な文化を脱するために」を記録する

 

【寄稿】
北原恵「イトー・ターリが遺したもの――追悼展示会報告記」

 

【フェミリポート】
下郷さとみ「ブラジルの政治を、先住民族の女性・マイノリティの手に」

 

【連載】
「編集長フェミ日記」(2022年8月~10月)鈴木みのり・和田彩花
「ふぇみで大丈夫」ナガノハル/vol.4:ちゃんみな大好き
「ここは女を入れない国」伊藤春奈(花束書房)/第6回:炭鉱と女人禁制
「Who is she?」大橋由香子/第5回:日雇いで働くニコヨンの彼女
「LAST TIME WE MET 彼女たちが見ていた風景」宇壽山貴久子
私のフェミアイテム:須藤はる奈
NOW THIS ACTIVIST :門田亜里砂
etc. bookshop通信

 

 

【訂正とお詫び】
鈴木みのりさんの「はじめに」冒頭で、時系列に間違いがありました。「この内容は、ジョンヒョンさんと、同じ事務所所属で同じく自死した、IUの友人だった元f(x)のソルリのことも念頭にあったのでしょう。」の一文は、2つ目の段落の最後に入るものでした。ここに訂正とお詫び申し上げます。